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エージェントとの付き合い方とトラブル防止

許可番号の確認、手数料の原則、オワハラの相談先、個人情報の扱いまで。安心して使うための確認点をまとめます。

クリップボードの書類を二人の手で確認している、明るい相談テーブル

許可番号と届出の確認方法

最終更新日:

本ページの制度と事例の記述は、職業安定法の条文と、厚生労働省・個人情報保護委員会・内閣官房などの公表資料で確認できた範囲だけを書いています。個別の判断は、所管官庁や専門家にご確認ください。

新卒エージェントのように、学生と企業を引き合わせて就職を仲介するサービスは、有料の職業紹介事業にあたり、職業安定法に基づく厚生労働大臣の許可が必要です。サービスを使う前に、運営する会社が許可を受けているかを確認しておくと、基本的な安心につながります。

確認の方法は主に二つです。一つは、運営会社の公式サイトの会社概要や、特定商取引法に基づく表記などを見る方法です。たとえばユメキャリ就職エージェントは公式ページに有料職業紹介の許可番号を掲載しており、マイキャリを運営するシーマインドキャリアやユニゾンキャリア就活を運営するユニゾン・テクノロジーは会社概要に載せています。番号は「13-ユ-…」のように、数字と「ユ」の文字と数字の組み合わせで書かれるのが一般的です。もう一つは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、事業者名から検索する方法です。このサイトでは、職業紹介事業と特定募集情報等提供事業を検索でき、優良等が認定された事業者に関する情報も掲載されています。

ナビサイトやスカウト型サービスのように、職業紹介ではなく求人・求職の情報を提供するサービスは、募集情報等提供事業にあたります。求職者に関する情報を収集する事業者は、2022年10月1日施行の改正職業安定法で届出制になりました。こうしたサービスも、人材サービス総合サイトで届出の有無を確認できます。

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なお、許可番号が公式サイトのトップページに見当たらないことだけで、許可がないとは言えません。会社概要や利用規約のページに記載されている場合もあります。見つからないときは、公式サイトの問い合わせ窓口に、許可番号を教えてほしいと尋ねる方法もあります。

人材紹介の事業者には、職業紹介優良事業者認定制度もあります。厚生労働省の委託事業で、一定の基準を満たした事業者を認定する制度とされており、認定事業者に関する情報は人材サービス総合サイトにも掲載されています。認定の有無は、事業者を選ぶ際の一つの材料になりますが、認定を受けていない事業者が不適切であるという意味ではありません。

求職者から手数料を取れない原則

職業安定法第32条の3第2項は、有料職業紹介事業者が、求職者からは手数料を徴収してはならないと定めています。例外として、手数料を求職者から徴収することが求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、手数料表に基づいて手数料を徴収できるとされています。通常の新卒向けの就職エージェントでは、学生が紹介の対価を支払うことは想定されていません。

この原則から、次のような場面では注意が必要です。エージェントとして面談を受けたのに、紹介の対価として費用を請求されたとき、あるいは、紹介と抱き合わせの形で有料の講座や教材の契約を勧められたときです。就活塾のように、学生が講座の料金を支払う事業は、紹介とは別の種類のサービスであり、料金や期間、解約や返金の条件を明確に確認したうえで契約する必要があります。無料相談会のあとに有料講座の案内がある場合は、その場で決めず、書面で内容を確認して持ち帰るのが落ち着いた方法です。

費用について納得できないときは、都道府県労働局の職業紹介事業を担当する窓口に相談できます。厚生労働省の資料には、各労働局の担当課室の連絡先が掲載されています。

オワハラ(内定承諾の強要)への対応と相談先

内定や内々定を出したことを理由に、他社の選考の辞退を求めたり、承諾の返事を急がせたりする行為は、「オワハラ」と呼ばれています。連絡会議の文書は、就職・採用活動日程のルールの遵守とあわせて、こうした行為の防止に向けた取組を関係者に改めて要請しています。また、都道府県労働局・ハローワークも、学生からの相談を受け付け、相談者の意向を踏まえつつ事実を確認したうえで、適切に対処するとし、大学のキャリアセンターなどの窓口と事例の共有などで連携するとしています。

困ったときの動き方の例を挙げます。

  • 返事の期限と、承諾の条件を、その場で確認する。分からなければ「持ち帰って検討します」と伝えてよい。
  • 言われたことの日時、相手、内容を記録しておく。メールや書面で残る形でやり取りする。
  • 大学のキャリアセンターに相談する。企業との過去のやり取りの事例を持っていることがある。
  • 都道府県労働局やハローワークの窓口、新卒応援ハローワークで相談する。

厚生労働省の「総合労働相談コーナー」は、募集・採用やいじめ・嫌がらせなど、労働問題全般について、労働者でも事業主でも、学生や就活生でも、無料で相談できる窓口で、予約は不要です。各都道府県労働局や労働基準監督署内などに設置されています。解決に向けて、法令違反の疑いがある場合には、行政指導の権限を持つ部署に取り次がれ、ほかの紛争解決機関の情報提供も受けられます。

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エージェントの担当者から、内定の承諾を強く求められた場合も同様です。紹介を受けた企業の内定を、期限までに受けるかどうかを決めるのは、学生自身です。迷ったときは、複数の人に相談してかまいません。

個人情報の扱いと、過去の行政対応

就職活動では、氏名や大学、志望、選考の履歴など、多くの個人情報をサービスに預けます。募集情報等提供事業者には、職業安定法のルールとして、求職者の個人情報を業務の目的の達成に必要な範囲で収集・使用・保管することが求められ、収集するときは業務の目的を明らかにしなければなりません。みだりに第三者に提供してはならないとも定められています。

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過去には、就活情報サイトの個人データの扱いが問題となった事例があります。個人情報保護委員会は、2019年8月26日に、株式会社リクルートキャリアに対して個人情報保護法に基づく勧告等を行い、同年12月4日には、いわゆる内定辞退率を提供するサービスに関して、株式会社リクルートと株式会社リクルートキャリアに勧告を行い、サービスの利用企業に対して指導を行いました。この件は、就活サイト上の閲覧履歴等をもとに内定を辞退する確率を算出して企業に提供するサービスで、本人の同意を得ない第三者提供があったと、委員会は公表しています。本人の同意なく第三者提供が行われた本人の数は、26,060人とされています。勧告では、新しい商品等を検討する際に法に則って個人情報を適正に取り扱う体制の整備や、利用目的の通知・公表の適切な実施などが求められました。

この事例から学生が学べるのは、サービスに登録するときに、プライバシーポリシーで利用目的と第三者提供の有無を確認する習慣の大切さです。次のような点を見ておくと安心です。

  • 集めた情報を、何のために使うか(利用目的)が具体的に書かれているか。
  • 企業やほかの事業者へ提供する場合に、同意を求める仕組みがあるか。
  • 同意の対象が、サービスを使うために必要な範囲を超えていないか。
  • 登録情報の訂正や削除を求める窓口があるか。

求職者の個人情報について、不安や疑問があるときは、各サービスの問い合わせ窓口に確認できます。

出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律に基づく行政上の対応について」(令和元年12月4日)、厚生労働省「募集情報等提供事業者の皆さまへ」

複数のサービスを使うときの管理

エージェントやスカウト型サービスは、複数を併用しても問題ありません。doda新卒エージェントは複数企業への同時応募や、自分で進める就活との並行が可能と案内し、ユメキャリ就職エージェントも並行利用を案内しています。ただ、併用すると、情報が増えて混乱しやすくなります。次のような管理の工夫が役立ちます。

  • 表を一つ作り、サービス名、担当者名、面談の日、紹介された企業、応募状況、次にやることを記録する。
  • 同じ企業に、複数のルートから応募しないよう、応募先の一覧を一元化する。
  • 他のサービスも使っていることは、担当者に伝えてかまわない。重複を避けやすくなる。
  • 紹介された企業への応募は、断ってよい。FIDIA Agentは、紹介された企業への応募は必須ではなく断ることもできると案内している。
  • 連絡の手段(LINE、メール、電話)と、連絡の頻度を、最初に決めておく。

面談の前に用意しておくこと

エージェントの面談は、準備をしておくと実りが大きくなります。完璧な準備は必要ありませんが、次のような点を整理しておくと、話が進みやすくなります。

  • 志望の方向(仮でかまいません)。関心のある業界や職種、働き方の希望、勤務地の希望。
  • 大学・学部・卒業年、これまでのインターンシップやアルバイト、サークルなどの経験。
  • 就職活動の現在地。これまでに受けた説明会や選考、使ったサービス。
  • 面談で聞きたいこと。運営会社と許可番号、紹介先の企業の選び方、面談の回数、連絡の頻度、紹介を断りたいときの伝え方、個人情報の扱い。

面談のあとは、紹介された企業の名前と、その理由をメモしておきます。自分の希望とずれているときは、その場で伝えるか、後日メールで伝えます。担当者との相性が合わないと感じたときは、遠慮せずサービスの窓口に相談してみましょう。

民間のサービスと並行して、公的で無料の窓口も使えます。新卒応援ハローワークは、学生と卒業後3年以内の人を対象に、職業相談、面接練習、企業説明会・就職面接会などを無料で提供しており、登録や就活相談の事前予約は不要と案内しています(大阪新卒応援ハローワークの案内による)。大学のキャリアセンターも含め、複数の窓口を併用することで、サービスの案内を客観的に見直せます。型ごとの代表的なサービスは就活サービス早見表で確認できます。

一次情報の確認先

本サイトは就活エージェント・就活サービス業界の仕組みを公開情報から整理した情報サイトであり、特定のサービスの利用や内定を保証・推奨するものではありません。対象卒年・サービス内容・条件は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。